2010/10/20

追放

在日ビルマ難民たちで選挙ボイコット委員会が結成されたこと、そしてその委員会で数名の活動家が不当に非難されていることはすでに書いたが、先日これらの活動家が、この委員会から一方的に除名されたそうだ。

追放された活動家、というか政治指導者はそれぞれ少数民族団体の指導者である。委員会はおそらく、これらの活動家がビルマ民族であったら同じことはしないに違いない・・・・・・つまり、その背景には民族的な差別があると、ぼくは見ている。

追放した側は反論するであろう。少数民族であることが理由なのではない。その証拠に、われわれの委員会にはまだ少数民族がいる、と。

それは確かにそうかも知れない。おそらくそれらの少数民族はたまたま停戦協定を結んでいるだけなのだろう。

それは冗談にしても、選挙ボイコット委員会がビルマ国民全体をまとめるという努力を放棄したことは事実だ。だが、委員会はこう感じなかったのだろうか? それはやはり軍事政権がとうの昔に放棄していることでもあり、その放棄こそがビルマの問題の根源であるのだから、その点に関して自分たちは徹底的にセンシティブでなくてはならない、ということを。

要するに、委員会はこれらの5名の活動家を不当な理由によって追放したことにより、国民和解の努力を、民主化の大義をも追放してしまったのだ。

民主化がビルマ民族中心の国を作るためだけに行われるのならば、民主化などくそくらえだ。