2010/12/31

森の生活(1)

先日、あるビルマ人が入管に収容されるのを手伝った。

しかし、入管の手伝いをしたわけではない。その人はわたしが仮放免の保証人をしている人だったが、難民申請をやめて、ビルマに帰ることにしたのである。

彼はすでに入管にその旨を伝えており、その指示に従ってわたしはその人とともに入管の7階の執行部門事務室というところに行った。その入り口でわたしたちは担当の職員を交えて今後の成り行きについて少しのあいだ話をし、そこで握手をして分かれた。その瞬間からわたしたちはそれぞれの道を歩み始めたのである。「収容手続き」と「保証金の還付手続き」という二つの道を。

彼の身元保証人を頼まれたのは2009年の春のことだ。彼はそのとき品川の入国管理局に収容されていた。仮放免のための保証人が見つからず困っているとのことだった。わたしは彼のことを知らなかったが、それを頼んできた人のことは知っていたので、一度面会に行った後、引き受けることにした。彼の仮放免許可が下りたのは、申請から一ヶ月後のことだった。