2011/01/31

ベンアリの顔(1)

ベンアリ(元大統領)が、チュニジアから逃げだして、国際指名手配中とは、いつかは起こるとは思っていたが、信じられない話だ。とはいえ、なんにせよ、チュニジアの人々にとってはいい話に違いない。

これまでのチュニジアはまったく息の詰まるような国で、これで少しでも人々がいい空気を吸えるようになるのだとすれば、実にうれしい。国中に充満した閉塞感、無力感は、外国人にとっても不愉快なのだから、チュニジア人にしてみればなおさらだろう。

下はベンアリ元大統領閣下が権力の座にあった頃のチュニスの写真。チュニス一番の大通り(ブルギバ通り)の風景だ。ベンアリ大統領が「国民をその胸に抱いている」というお馴染みのポーズをとって、「さあ、ともに挑戦!」と訴えている。


わたしがこの写真を撮ろうとすると、一緒に歩いていたチュニジア人の友人が即座にわたしから離れた。警察がたくさんいる場所なので、厄介事に巻き込まれたくなかったのである。