2011/06/27

説大量送還不可能(1)

「説大量送還不可能」は「入管はビルマ難民をまとめて強制送還できません」というタイトルで在日ビルマ難民たすけあいの会(BRSA)の機関誌「セタナー」第3号(2011年5月29日発行)に書いたもの。MYO SHI THU OHNさんによってビルマ語に翻訳され同号に掲載。

2010年には総選挙があり、スーチーさんも釈放されました。そして、その後、今年の4月には「民主主義的」政府が新装開店しました(ただし店のオーナーはご存じの通り、軍人たちです)。こうした流れを受けて、多くのビルマ難民、特に難民認定申請中の人と、難民申請の後に難民とは認められなかったが在留特別許可を得た人の間で、ある心配が広がっています。つまり、入国管理局がビルマが民主主義国家になったといって、ビルマに自分たち全員を強制送還するのではないか、というのです。

みなさんは入管に不信感を持っていらっしゃるのでそのような怖れを抱くのも当然です。しかし、わたしはこれは入管にとって不可能なことで、少なくともみなさんが心配する必要はないと考えています。

とはいっても、わたしになにか特別な情報源があるわけではありません。ある人によれば、入国管理局のトップが「そんなことはありえない」と、大量強制送還を否定したそうです。ですが、そうした情報がなくても、理屈で考えれば、そんなことはありえないということがわかります。