2011/08/04

ビルマまんが道

日本でも在日ビルマ民主化団体によって数種の雑誌が定期的に刊行されているが、そのどれを見てもたいてい載っているのがビルマの政治を風刺する一コマ漫画だ。

クオリティはさまざまで、面白いものもあれば、そうでないものもある。また、ビルマの人にしかわからないものもある。絵についていえば、もちろん上手な人もいるが、そうでない人もいる。

もっとも、絵が上手でなくても成り立つのが一コマ漫画というもの。また、それほど上手でなくても、描き続ければ、上達もするし、独特な味も出てくるのが絵の世界。

そのような味の境地に達したのものに、ある在日カチンの漫画家がいる。彼はタンシュエを描くにあたり、この軍事政権の最高実力者にものすごく醜い容貌を与えたのみならず、その軍服にウンコをあしらってみせた。

爾来、わたしはタンシュエを見るたびに、必ずウンコを想起するようになった。もっとも、その逆の現象は今のところおきてはいない。

また、在日カチン人にはもうひとり別の漫画家もいるが、この人の作品は群を抜いている。こうした作家たちの漫画をいつかまとめて紹介できればよいと思う。

ついでにいえば、入管への収容をきっかけに、漫画を本格的に描きはじめる人も多い。収容生活においてはそうした創作活動は命をつなぐ行為ともなりうるのである。

さて、BRSA(在日ビルマ難民たすけあいの会)では「セタナー」という機関誌を発行していて、今度の8月8日に第4号を出す予定だが、これにも漫画を毎号掲載している。

漫画を載せる、というのは編集長たるわたしの断固たる方針だが、実のところそんな方針がなくとも漫画は当たり前のように集まってくれるので、うれしいかぎりである(うれしいついでにわたしも漫画を描いて掲載してもらった。後ほどご紹介するとしよう)。