2013/05/28

ポイントとスタンプ

仮放免の手続きのための東京入国管理局横浜支局に行った。

わたしは品川の東京入国管理局,茨城・牛久の東日本入国管理センターはもちろんのこと,大阪の西日本入国管理センター,長崎の大村入国管理センターにも仮放免手続きのために行ったことがある。今回,新たにひとつ加わったわけだ。

弁護士,人権活動家,宗教家,ジャーナリストならいざしらず,わたしのような普通の人間がこんなに行くものではない。

せめて手続きのたびにポイントかスタンプがつけばな……今ごろ景品のひとつやふたつ,自宅のインテリア代わりに。

おお 人生は ラララ
財布の中の
ポイントとスタンプ

貯まらなくては
意味がない

人生をすっかり棒に振ってしまった。

だが,収容されるよりはましだ。

この日仮放免されたのは,カチン人の男性で去年の12月から収容されてた。半年だ。

特に身体に悪いところはない。中では摂生して体重も落とした。結構なことだ。

彼は手に書類を持って現れる。1枚目は顔写真と仮放免中であることが記されている。2枚目には注意書き,そして空欄が並んでいる。

この書類は肌身離さず持ち歩いていなくてはならない。さもなければ,不法滞在者として警察に捕まってしまう。それこそ,財布にでも入れてだ。

それで,毎月,仮放免延長のためにこの書類を携えて入管に行かなくちゃいけないのだ。仮放免許可延長申請書に身元保証人であるわたしに署名をしてもらって。そして,ひと月ひと月の延長許可のたびに,その空欄に入管職員のハンコが押されていく。

おお,ここにもスタンプが!

おお 人生は ルルル
財布の中の
ポイントとスタンプ

押された分だけ
命がすり減る