2013/07/18

キャリーバッグ

非ビルマ民族の在日政治団体について調べている研究者がいて,その人が海外カレン機構(日本)OKO-Japanについて話を聞きたいというので,事務局長のダニエルさんとわたしがインタビューに応じることになった。

どうしてわたしがかというと,それはこの団体の創立者の1人であるからで, わたしはソファにふんぞり返って,その女性の研究者相手にあることないことしゃべりまくった。

ズボンのチャックが全開だったのに気がついたのは,彼女が帰った後だ。

それはいいとして,OKO-Japanの月例会議が6月30日夕方,駒込で開催された。この日は久しぶりに新しい会員を迎えることになった。名簿上は51人目のメンバーだ。

それは30代の男性で,前に出て自己紹介をしているうちに感極まって涙を流した。カレン人の仲間が集っているということがそれだけ心強かったのだ。


会議の主な議題は,8月に行われるカレン殉難者の日式典についてで,わたしの担当は式典で上映する映像作品だ。それで,2月にカレン州で撮影してきたビデオをプロジェクターでみんなに見てもらった。みんなの反応を見る限り使えそうだ。

会議が終わるとわたしは新しい会員のところに行き,少し話を聞いた。なんでもビルマ軍に強制労働やポーターとしてたびたび徴用された経験を持つらしい。つらい人生を歩んできたのだ。

その後,みんなで居酒屋に行くことになった。わたしはプロジェクターやコンピューターを入れた小型のキャリーバッグを持っていたのだが,副事務局長のアウンゾウカインさんが自分が持つといって聞かない。で,お願いすることにした。彼はそれを自分の自転車のカゴに強引に乗せた。

はじめは駒込で店を探していたのだが,どこも一杯。それで,巣鴨まで歩いていくことになった。アウンゾウカインさんは自転車に乗って先に行ってくれた。

わたしたちは山手線沿いの道を歩いた。と,気がついた。俺のキャリーバッグどこだ。振り返ってみると,ゴロゴロと引っ張ってくれてるのはなんとあの新入りの人。

ポ,ポ,ポォタァァッ……