2014/09/04

ヘイト大好き!

在日中国人、あるいは在日韓国人、在日北朝鮮人に対するヘイトスピーチが今や花盛りで、これについて人種差別だ、民族差別だと怒っている人がいるが、それは違う。

たとえば、このようなヘイトスピーチを行う人々が、首尾よく日本から、在日中国人、在日韓国人、在日北朝鮮人のみならず、すべての在日外国人を排斥することに成功したとしたら、所期の目的は達成したとしっかり満足するだろうか? もはやそのようなことを言うのはやめて愛のみを説き出すとか?

到底ありえない。

今度は、たとえばそれが東京の人だったら、在京関西人に対するヘイトスピーチを今度はおっぱじめる、これ間違いない。

そして、関西人がいなくなれば、今度は、まず群馬県民を血祭りに上げることだろう! 哀れなグンマー亡き後は、茨城県民、埼玉県民、神奈川県民、千葉県民と死屍累々だ。

その次は二十四区から市のヤツらを追い出せとなる。

多摩とか日野とかの野蛮人が駆逐された後は、区と区の、さらに町と町、丁と丁、番地と番地同士で激しいヘイトスピーチが展開されることは疑いない。

しかも、人間を区別するのは場所だけではない。我が国では職業差別はもう伝統だ。女性差別は骨の髄までだ。家柄で群がるのはすでに習性だ。出身大学を聞くと涎を垂らす条件反射。ヘイトの種にゃあ事欠かない。

今や犬だって排斥されつつある。言葉が通じないので、いきなり実力行使だったが。

そう、人種とか民族とかそんなんじゃないんだ。

もうそもそも誰かが嫌いだから、憎んでいるからヘイトスピーチに精を出してるんじゃあない。ただヘイトスピーチそのものが好きなんで、その対象なんか何だっていいというわけ。

だから、在日中国人、あるいは在日韓国人、在日北朝鮮人に対するヘイトスピーチを行う連中は、実際のところ、これらの人々を嫌いってわけじゃないんだ。精いっぱい嫌いになろうとしてるけど。むしろ好きかもしれない。彼らのおかげで大好きなヘイトスピーチに打ち込むことができるのだから。

それくらい連中にとってはヘイトは甘い。

チョコといっしょでやめられん。

大久保通り

大久保で韓国料理を期待していたわたしをサイゼリヤ大久保店に連れていってくれたカレンの友人の話だが、わたしは彼にいろいろ話を聞く必要があったので、その後もたびたび彼とこの店に行った。

一昨日も行った。

ピザ食べた。

で、近くにある彼の家にも連れていってもらった。

それは一軒家で、彼と四人のビルマ人がシェアしてる。しかも、その四人のうち三人はBRSAの会員だ。

わたしが帰ろうとすると、カレン人の友人と一人のBRSAの会員が駅まで送ってくれた。

大久保通りまで出れば後はわかるので断ったのだが、結局、二人は大久保駅どころか新大久保駅まで見送ってくれたのだった。

三人で歩いていると、向こうからよく知るカレン人の女性が歩いてくる。彼女の家は近くにある。わたしは少し立ち話をして別れる。

もう少し大久保通りを進むと、今度は別の知り合いが自転車に乗ろうとしてた。彼はBRSAの役員の一人だ。

二人の友人たちが「たくさん会いますね」と驚く。

ハハハ、と笑いながらわたしは思う。これが三人になったら面白いぞ。

大久保駅を越えてしばらくすると、ホントにもう一人別の知り合いが歩いてきた。

カチンの人だ。しかし、わたしには気がついていない。向こうが気がつかなければわたしは声などかけないが、なにせ前人未到の記録がかかっている。

「お久しぶりです!」

珍しく大声を上げたらドギマギさせてしまった。なんとも後味の悪いチャレンジとなった。

カレン人のおごり

カレン人の友人が飯をご馳走してくれるというので、大久保に行った。

彼はなかなか高級な焼き肉屋で働いており、わたしは以前その店でもおごってもらっていた。

駅に着くと、待っていた彼が「ちょっと近くにいいイタリアンがある」という。

で、連れてってくれたのがサイゼリヤ。

いいえ、おごってもらう立場です。何も言うことはありません。いいレストランです。ですが、その店、ウチから歩いて五分のところにもあって、子どもを連れてしょっちゅう行くんです……。

カレン人というのは奇策を弄したり、変に気取ったりすることを好まない人々だ。この民族にとっては日常的であるということが最上の価値を持つのである。

ゆえに、友人をもてなすのに、日本人がたまにするように奮発して普段行かないようなレストランに行くなんてありえない。なによりも馴染みの店に連れて行くのが最良のチョイスなのだ。

しっしかし、大久保ですぜ? あの韓国料理屋のひしめく!

あれ、変だな、なんだかピザがチヂミに見えてきやがった……。