2014/11/03

チン民族の女性たち

10月12日、在日チン民族協会(CNC-Japan)の月例集会と在日チン女性機構(CWO-Japan)の年次総会の二つの会議が高田馬場で開催された。

CNC-Japanは在日チン民族全体の組織で、CWO-JapanはおもにCNC-Japanの女性メンバーからなっている。

総会員数はおそらく150を超えると思うが、今回の参加者は20人程度であった。

チンのグループに限らず、近年はどの政治団体、どの民族団体も、低調な参加率に苦労しているが、細々とでも続けていくことが大事だ。

このチン民族の会議も参加者は少ないといえば少なかったが、来ている人はどの方も、長年、運動を支えてきた人ばかり、わたしにとっては古くからの友人ばかりで、こういう人がいる限りはまだ大丈夫だろうと思う。

また、在日非ビルマ民族の女性団体はチンのCWO-Japanしかない。なので、わたしは挨拶で、このCWO-Japanの役割が、他のビルマ内外の女性団体とともに、何かというと男ばかりで進められるビルマの平和において非常に重要だということを話した。

さて、この総会に出席されていたある難民支援団体の日本人女性が興味深いことを言っていた。

この方はジュネーブだかどこかで難民の会議に出て、在日チン民族女性の日本での働きについて報告したのだそうだが、彼女は他の報告などを聞くうちに、在日チン民族女性が他の国の難民よりも、経済的に自立しているということに気がついたのだそうだ。

在日チン民族女性に限らず、日本の難民の女性が働かなくてはならないのは、そうしなくては生きてはいけないからだが、そうした状況が、かえって女性の自立を高めているというわけだ。

もちろんこれはいいことばかりではない。仕事に追われて学ぶべきことが学べなかったりするし、問題となる「自立」の質も問われなければならない。また、難民女性たちが自立していることが政府の難民政策の怠慢や誤りの免罪符となるわけでもない。

そうではあるにしても、CNC-Japanの役員は実のところほとんど女性なのだが、それも在日チン民族女性が自立しているからこそ可能なことだろう。

しかし、いつも思うのだが、日本のチンの男性ももっと頑張ってもいいんじゃない?