2015/02/06

根性焼き

今日は大雪だというので、雪の入管が見れるかも、という無駄にロマンチックな気持ちを抱きつつ品川に行ったが、結局雨交じりではなはだ残念だった。

収容中の3人のビルマ難民に面会し、仮放免許可申請書にサインをもらい、申請をした。

時間がないので、面会時間はおのおの5分ぐらいで切り上げたが、それでも結構時間がかかった。

話すことといえば、健康状態ぐらいで、一人は特に問題ないが歯痛があり、もう一人は少々不眠気味だとのこと。で、最後に来た一人、わたしはその手を見て驚いた。

左手の甲に、画鋲ぐらいの丸い傷跡がいくつもついているのだ。

わたしが尋ねると彼はタバコの火を押し付けたと言った。

彼は妻子持ちで、ついこの間2番目の子どもが産まれたばかりだが、すでに収容されていた彼にはもちろん何もできない。また、面会に来た妻とも口論になったこともあったそうで、そうしたストレスが積み重なって、根性焼きに及んだのだという。

鯛焼きや磯部焼きなら構わないが、これはいけない。

自分を傷つけるというのは、いわば自分の今の生に対する攻撃なり。

ゆえに根性焼きは「今生焼き」と見つけたりッ。

ちょっと小池一夫のマンガの感じを出してみたが、それはともかくわたしにはせいぜい「二人の子どもが待っているのは、そういうお父さんではないンだから、やめなさい」と言うほかなかった。

中にいればいろいろ苦しまざるをえない。ついつい幼稚な振る舞いに出ることがあっても責めることはできないが、それだけでは済まないこともある。

日本語を読むのに不自由ないのなら、気分転換に小池一夫のマンガでも差し入れるのだが……。