2015/12/14

バマゾン・プロジェクト(2)

バマゾン・プロジェクトというのはもちろん、アマゾンのもじりだが、獄中にある学生活動家たちに本を届ける活動だ。

わたしは今年の7月ヤンゴンに行き、獄中にある学生活動家たちに会い、インタビューすることができた。

約60名ばかりの学生たちは、無許可で政治デモを行ったために逮捕され、身柄を拘留されながら、毎週のように裁判に出頭していたのであるが、わたしはその裁判に行ったのである。

日本では、拘留されている被告と、裁判関係者以外の人間が接触することは不可能だと思うが、ビルマでは可能である。外国人はもしかしたら難しいかも、と言われていたが、学生たちの弁護団の一人であるロバート弁護士が「俺に任しとけ」と許可証を公式に出してくれた。

そんなわけでわたしは学生たちのただ中に入り、話を聞いたり、若者らしくふざけあっているのを目撃したり、裁判を傍聴したりすることができた。

わたしを裁判のあるバゴー管区のタヤワディ郡地方裁判所にまで連れて行ってくれたのは活動家であるゾウヤンさんという方だったが、彼が学生たちは刑務所にいるあいだ勉強ができないので本などを支援するのは良いことだ、と助言してくれた。

彼自身、1988年に学生リーダーの一人として民主化活動に関わった人で、学生が何を必要としているか身を以て知っているのだ。

そんなわけで、帰国するとわたしはBRSAのプロジェクトとして始めてみることにした。