2016/01/18

すぐやらない人、すべてを失いかける(1)(ネーピードーの虹 序章:3)

『結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる』とはBRSAの副会長の藤由達蔵さんの本のタイトルで、非常な好評を博しているとのことだが、それもそのはず、この言葉ほど真実であるものはないからだ。このわたしが保証する。というのも、わたしはすぐやらなかったばかりにすべてを失いかけたのである。

サムソンさんからのメールを受け取った後、早速9月末のスケジュールを調べた。うまい具合に空いている! と確認したわたしは、心安らかに手帳を閉じたのだ……おお、それにしても、出発日の設定とはなんと難しい作業だろうか! わたしは旅行するに先立ち、出発日だけはできるだけ最後に決めたい。なぜなら、出発日がその旅のすべてを決めるような気がするからだ。むしろ旅が終わってから決定したいくらいだ。

そんなわけで、わたしは出発日を決めるのを先延ばしにしていた。それはわたしのすぐやらない性質によることもあるが、状況が不確定であったためでもある。

サムソンさんのメールによれば、9月8日から選挙運動が解禁されるとのことだったが、Facebookを見る限り、彼自身は始めた様子でもなかった。7月末にメッセージでボーガレー行きの10日前に連絡すると伝えてきたから、もしかしたら遊説計画がずれ込む可能性だってないわけではない。わたしとしてはミャウンミャで無駄に待たされるのはいやだったので、ギリギリまで旅程を決めないでいようと考えていたのだった。

藤由さんとこの本については別に書きます。